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和紙の里八雲について

島根県松江市八雲町は、古くから和紙作りが盛んな地域です。

江戸時代に始まった紙すきの歴史、人間国宝・安部榮四郎氏の功績、そして現在もその伝統を受け継ぐ工房と記念館についてご紹介します。

目次

和紙の里 八雲について

松江市八雲町では、江戸時代初期に田畑の少ない農家の副業として紙すきが始まりました。

初代藩主が連れてきた職人から技術が伝わり、貴重だった紙の生産は藩も奨励しました。かつては多くの紙すき場がありましたが、現在は安部信一郎の工房一軒のみです。

この地は三椏、楮、雁皮といった和紙の原材料が手に入りやすく、出雲和紙の歴史は古く天平時代に遡ります。

特に雁皮紙は丈夫で長持ちする高級な紙として知られています

出雲民藝紙工房(いずもみんげいしこうぼう)について

出雲民藝紙工房は昭和8年に建てられ、現在も手漉き和紙の伝統を守り続けています。

ここでは、楮、三椏、雁皮といった天然の原料を使用し、人間国宝であった安部榮四郎氏の技術が受け継がれています。(安部榮四郎氏が努力を重ねて磨き上げたのは特に雁皮紙の製作技術です。)

出雲雲紙や勾玉和紙など、特色ある和紙が作られています。

近年では、原料不足などの課題に対応するため、原料の自家栽培(トロロアオイ、三椏)といった新しい取り組みも行われています。

工房の所在地は下記のとおりです。

  • 住所:   島根県松江市八雲町東岩坂1733
  • 電話番号: 0852-54-0303

財団法人安部榮四郎記念館(あべえいしろうきねんかん)について

安部榮四郎記念館は、手漉き和紙の普及を目的に、安部榮四郎氏自身が昭和58年(1983年)10月に設立しました。その目的は、資料の保存と伝承、和紙の評判向上、後継者の育成です。

安部榮四郎氏は民藝運動に参加し、柳宗悦らとの交流を通して独自の和紙を生み出し、昭和43年(1968年)に人間国宝に認定された人物です。(民藝運動に参加したことが、他の産地にはない大きな特徴です。)

記念館では民藝作品を中心に展示し、「民藝作家の方の作品を展示する中で、着物や絵等との共通点を感じて欲しい」という意図があります。(榮四郎氏と関わりのあった民藝運動参加者の作品も多数展示されています。)

ミュージアムショップでは実用的な和紙製品や工芸品が販売され、隣接する工房では紙すき体験も可能です(要予約)。

  • 開館時間は午前9時~午後4時30分、火曜日休館(祝日の場合は翌日)。
  • 入館料:大人500円
  • 所在地:島根県松江市八雲町東岩坂1754番地
  • 電話番号:0852-54-1745

安部榮四郎邸(あべえいしろうてい)について

安部榮四郎邸は、出雲民藝紙工房の向かいに位置しています。昭和34年に建てられました。現在では、安部信一郎氏と安部紀正氏のご自宅となっています。

安部榮四郎邸は昔ながらの日本家屋であり、玄関には歴史の重厚感が漂っています。建物の内部は、まるで和紙の博物館のようで、人間国宝であった安部榮四郎氏の研究資料や作品が所狭しと並べられています。

かつては、民藝運動に関わっていた多くの芸術家たちが安部榮四郎邸を訪れていました。残された手紙からは、当時の彼らの同志愛がうかがえます。邸宅には大きな囲炉裏があり、幅広い来客をもてなしたそうです。

なお、安部榮四郎邸は一般の方の見学は遠慮されています。しかし、保管されていた美術品の一部は、財団法人安部榮四郎記念館に保存されており、そちらで鑑賞することができます

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